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古代エジプトの神官ヘルメス・トリスメギストスが遺したとされるヘルメス文書。モーゼと同世代に生きた賢者の書。

ヘルメス文書

恋を叶える魔法があれば誰でも一度は使ってみたいと思うことがあるかもしれません。
魔法とは常任には到底不可能と思われることを実現させる手法となります。日本での魔法についての定義は曖昧で魔術、魔法、呪術、手品はMagic、妖術、魔法、魔道はSorcery、魔法、妙技はWizardry、魔女術はWitchcraftなど複数で訳されます。
西洋にまつわる神秘的で超自然的な力、超常的な事象などを日本ではまとめて魔法と訳されることが多いです。魔法についての認知は非常に薄い日本ですが、それでも魔障、魔軍と言う魔法と類似する言葉は18世紀ごろの日本には既にありました。
現代の日本で魔法への認識は、メルヘンやおとぎ話の世界の話に存在がある不思議な力となるでしょう。それは、アンデルセンやグリム童話に登場する「魔法使い」のイメージによって漠然に願いを叶えてくれるものが魔法と日本人には強く印象に根付いたのが要因となります。魔法が日本に伝わった経緯によって伝統ある魔術と魔法が混合されてしまったことになります。

魔術への認識は欧米では概ね魔法の法則を解き明かす技法や魔法の法則性を説いているものになります。西洋でのMagicとはユダヤ教に現れる三人の賢者を表す言葉Magi「賢い、賢しい」を意味し「賢い者、賢しい者」を指す複数形ともなります。三人の賢者とは東方の三賢人と呼ばれる占星術師・博士のことで新約聖書に登場します。イエスの誕生時に訪れ拝んだと言われ新約聖書の4つの福音書の1つ「マタイによる福音書」に記されていますが、Magi本来の意味はゾロアスター教の祭司となります。

「願いを叶えてくれる」法則性の無い漠然としたものが魔法であり、「願いを叶えるために」願いを叶える法則性を古代叡智より紐解き、体系化されてきたのが伝統ある魔術となります。魔術とは魔法の法則の解明によって願望を叶え、恋愛を成就へと導く技法なのです。

魔法と魔術の違い


魔法を使う、魔術を行うでは根本的な考え方は違ってくるものです。魔法は単純に願いを叶えるとなります。魔術は、あなたが胸に抱く思いを実現させるために何が出来るか、そして、どこへ魂を向かわせ心を導くことにより自身の思いを叶えることができるのかを実践することになります。「願いを叶える」漠然な思いだけでなく、「願いを叶える意志」を持つことで魔法の法則とも言える願いを叶える法則と魂をつなげていくのが魔術となります。魔法で大切なのは杖ですが魔術では「意志の力」が重要なキーワードとなってきます。
「藁にも縋る(わらにもすがる)」ことわざがあります。せっぱつまったときには、頼りにならないものまでも頼りにしたくなることのたとえです。頼りにならないものに縋っても溺れるだけです。漠然な思いだけで願うのであれば藁はただの藁でしかないのです。けれど、あなたが願いを叶えていく意志を高めることによって、藁は鋼鉄の様にも強く固く、どんな荒波であっても沈むことのない船となっていくのです。
魔法は漠然とした法則性を伴わない超自然的な力に対して、魔術は法則を体系化させ、その上で意志を合致させることにより超自然的な力を得ていく技法であるところが最大の違いとなるでしょう。


魔法の法則