魔術と占術

魔術と占術の関係

魔術と占術とは

魔術と占術

魔術と占いの違い

占術は自然現象の摂理や森羅万象についての因果を学ぶ上で欠かせない学問です。占星術もまた、宇宙を知るためには必要不可欠な学問となります。魔術で占術が欠かせないのも知識や原理についての「学び」をするためです。

占いは占術を応用して未来を予測するものです。予測された未来は、あなたにとって良いものであったり悪いものであったりします。悪いものであれば回避する方法を占いでは提案されることでしょう。
例えば、「悪い方向が東とすれば、西に行けば良いことがある」などです。事前に悪いことを知り、避けることを試みていくことが占いとなります。

一方、避けられないことや、避けたくないものへ、避けなくても良い方向へ導こうと試みるのが魔術です。
例えば、好きな人に恋人がいるとき、魔術では奪うことを行っていきます。
奪うことが良いことか、悪いことか、奪うことに善悪を必要としないのも魔術と言えるでしょう。
占いでは「奪う」ことは悪いことと考えるかもしれません。ですから、「好きであること」を「諦める」ことや好きになっていくことを避けていく等の選択が有力視される結果を得ることもあります。

奪う行為についても色々とあります。肉体や物質的なものを他人から奪うことは悪と考えるべきことかもしれません。また、精神的には女性をレイプする、暴力で精神的な自由を奪う束縛などは決して人間同士で行ってはいけないことです。
では、魔術で奪うとは何を意味するのでしょうか。好きな相手に恋人がいるとすれば相手の心を奪っていくことで自分のものにしていく試みが魔術となるのでしょう。

野球やサッカー等々のスポーツで優勝するには勝ちを奪い取らなくてはなりません。会社でのトップセールマンになるにはトップである人からトップの座を奪い取っていかなくてはなりません。
人間界における全ての事象には「奪う」が前提となります。
「〇〇で優勝したい」
「誰よりも一番になりたい」
勝ち取りたい願望が奪う行為の原動力となります。
魔術は「勝ち」を勝ち取るために行われるもので、勝ちへの意識が必要なものとも言えるでしょう。
魔術には自身の願望に避ける、回避する選択がありません。「避ける」「諦める」前提の選択がある、前提として持たないことが占いと魔術の最大の違いとなるでしょう。

魔術と占星術

占術とは、自然現象の観察や人為的に現象の観察から人の未来や運命を判断や予測を行う方術です。
占術には古来より伝えられてきたものから現代に至るまでの多種多様に御座います。

占星術は古代バビロニアが発祥とされギリシャを始めヨーロッパ諸国で発展してきました。インド、中国でも独自の発展をしていきます。
占星術は主に国家、王家の吉凶を判断するものに用いられていました。
紀元前3世紀頃にギリシャに渡るとホロスコープで個人も占う様になります。
西洋では、生年月日などから占うホロスコープから、近代になってはサン・サイン十二星座が本流となってきました。
カバラではカバラ数秘術言った数字を扱う占術も有名です。

近代西洋魔術では、占術も勿論、「学び」として、取り入れられています。
「黄金の夜明け団」が確立させた高等魔術ではカバラが主体となる瞑想や儀式を行いますので、そのうえでカバラ教義を習得しなければなりません。

様々な神秘学(悪魔学も含む)を「学び」の対象として、そのなかの1つに占術も含まれます。
占術は、自然界の法則から予測や予知を行う学問となります。
「学び」の一部として、占術は参考にされてきました。

魔術と占術の関係は、占術が「静」であれば魔術は「動」となり、未来を知ろうとするのが占術であれば未来を動かそうとするのが魔術となります。